猛暑が怖くない!?人気の「熱中症保険」で安心の熱中症対策
はじめに
夏の猛暑が近づくにつれ、熱中症のリスクも高まります。熱中症は命に関わる重大な症状であり、予防対策が不可欠です。
しかし、万が一の際に備えて「熱中症保険」に加入する人も増えてきました。
本記事では、熱中症保険の仕組みや必要性、メリット・デメリットなどを詳しく解説します。
熱中症保険とは
熱中症保険は、熱中症による入院や通院の際に保険金を支払う特殊な保険商品です。
熱中症は、猛暑による体温上昇により引き起こされる障害で、症状が重くなると命に関わる危険があります。そのため、熱中症による入院や治療費用をカバーする保険の需要が高まっています。
保険金の種類と金額
一般的な熱中症保険では、以下の2種類の保険金が支払われます。
- 治療保険金 – 熱中症で点滴治療を受けた場合に支払われる。金額は1万円前後が多い。
- 入院保険金 – 熱中症で2日以上入院した場合に支払われる。金額は3万円前後が一般的。
保険金の金額は保険会社や商品によって異なりますが、概して少額設定となっています。短期間の入院や通院費用を補填するのが主な目的のようです。
保険期間と保険料
熱中症保険の保険期間は極めて短期間で、1日単位から設定できるものが多数あります。保険料も1日100円程度から設定されており、気軽に加入できる構造となっています。
例えば、「PayPayほけん」の「熱中症お見舞い金」は、1日100円の保険料で当日から7日間の保険期間を選択できます。こうした手軽さから、熱中症リスクの高い日にピンポイントで加入する人が増えているようです。
PayPayほけんの人気ぶり
PayPayアプリで提供されている「熱中症お見舞い金保険」は、ヒット商品となっています。2022年の販売開始から1年余りで22万件以上の加入実績があり、夏場の申込件数が急増しているそうです。
この保険の人気の理由は、次の3点が考えられます。
- 低価格で手軽に加入できる
- 当日から保険が適用されるので、急な猛暑にも対応可能
- 子供や高齢者の熱中症対策として活用できる
熱中症保険のメリット
熱中症保険には、いくつかのメリットがあります。主なメリットを以下にまとめました。
熱中症に特化した専門的な補償
熱中症保険は、保険金の支払い対象が熱中症に特化されています。これまでの一般的な保険では、熱中症による入院や通院は補償されない場合が多かったため、この点が大きなメリットです。
熱中症は命に関わる重大な疾患ですが、幸い軽症であれば入院や長期の通院は必要ありません。そのため、少額の保険金で済む熱中症保険の存在価値は高いと言えるでしょう。
加入が手軽で利用しやすい
熱中症保険の最大のメリットは加入の手軽さにあります。スマホアプリから簡単に申し込め、保険期間も1日単位から設定可能です。さらに、保険料も1日100円程度と非常に安価です。
このため、熱中症リスクの高い日だけピンポイントで加入することができ、不要なときに無理して加入する必要がありません。レジャーなどの外出予定がある日に、その日限りで加入するのが賢明な使い方と言えます。
家族全員で加入できる
多くの熱中症保険では、家族全員分をまとめて加入できるプランが用意されています。高齢者や子供は熱中症のリスクが高いため、こうした家族プランは重宝されています。
また、リピート割引などのキャンペーンも実施されており、毎年継続して加入するメリットもあります。熱中症対策として保険を活用する人が増えている背景には、こうした利便性が影響しているのかもしれません。
熱中症保険のデメリット
一方で、熱中症保険にはデメリットもあります。主なデメリットを以下に示します。
保険金額が少額
熱中症保険の最大の欠点は、保険金額が少額であることです。入院保険金でも3万円程度が一般的で、長期入院などの深刻な熱中症の際には全く足りない金額です。
したがって、熱中症保険は軽症時の一時的な入院や通院費用を補助する程度の位置づけであり、主たる医療保障を期待することはできません。重症化のリスクがある熱中症に対しては、保険金額が不十分と言えるでしょう。
対象が限定的
熱中症保険の補償対象は、熱中症によるものに限定されています。熱中症以外の疾患による入院や通院は対象外となり、熱中症以外の夏バテなどの症状も補償されません。
この点で、熱中症保険は既存の医療保険や生命保険と比べると補償範囲が狭く、活用範囲が限定されます。万一の事態に備える目的であれば、既存の保険を確認することも重要です。
既存の補償で十分な場合も
健康保険や民間の医療保険、生命保険などでは、熱中症の入院や通院費用が全額または一部補償される場合があります。そうした既存の補償で十分であれば、熱中症保険に改めて加入する必要性は低くなります。
ただし、既存保険の補償範囲は個々人によって異なるため、一概に言えません。
自身の保険内容を確認し、適切に熱中症保険の必要性を判断する必要があります。
熱中症保険の加入検討ポイント
熱中症保険の利用を検討する際には、次の点に留意することが大切です。
リスクと必要性の確認
まずは自身や家族の熱中症のリスクを確認し、保険加入の必要性を検討しましょう。
以下のような方は、リスクが高くなります。
- 高齢者
- 幼児や子供
- 屋外で活動する機会が多い方
- 運動をする方
一方、比較的熱中症のリスクが低い方は、既存の保険で熱中症が補償されているかどうかを確認しましょう。健康保険や生命保険など、既に十分な補償がある場合は熱中症保険を別途加入する必要はないかもしれません。
保険金額と保険料の確認
加入を検討する場合は、複数の保険会社の商品を比較し、保険金額と保険料を確認しましょう。保険金額が少額すぎるものや逆に過剰に高額なものは避け、自身のニーズに合ったものを選ぶことが大切です。
保険会社 | プラン名 | 治療保険金 | 入院保険金 | 保険料 |
---|---|---|---|---|
A社 | スタンダードプラン | 1万円 | 3万円 | 1日 100円 |
B社 | 安心プラン | 2万円 | 5万円 | 1か月 300円 |
C社 | 家族プラン | 1万円 | 3万円 | 1か月 500円 |
保険料に関しても、1日単位や月単位など、自身のライフスタイルに合った支払い方法を選ぶことが大切です。
保険の内容を詳しく確認
加入を決める前に、保険の補償内容を詳しく確認しましょう。補償対象となる熱中症の症状や重症度、除外される症状などをよく読み、自身のニーズに合っているかどうかを判断する必要があります。
保険金の請求方法なども重要なポイントです。領収書などの提出が求められる場合があるため、請求手続きが簡単か、自身にとって負担がないかなども確認しましょう。
まとめ
熱中症保険は、低価格で手軽に加入でき、熱中症による入院や通院費用を補償してくれるメリットがあります。しかし、保険金額が少額であることや、補償範囲が限定されることなどのデメリットも存在します。
熱中症は命に関わる重大な疾患ですが、通常は入院期間が短く済むことが多いことから、少額の保険金で対応できる可能性があります。そのため、熱中症のリスクが高い方は、熱中症保険への加入を検討する価値はあるでしょう。
ただし、既存の健康保険や生命保険などで補償が十分であれば、熱中症保険を別途加入する必要はないかもしれません。自身のリスクと保険の内容を確認し、適切に判断することが大切です。