ドラマ舞台の長崎市・端島(軍艦島)とは?歴史と魅力に迫る!
はじめに
長崎市の端島、通称「軍艦島」は、かつて石炭産業で栄え、今では世界文化遺産に登録された歴史的な島です。近年、この地を舞台にした話題のドラマ「海に眠るダイヤモンド」が制作されています。本記事では、端島の歴史と魅力、そしてドラマについて詳しく紹介していきます。
端島の歴史的背景
端島は、その独特な形状から「軍艦島」とも呼ばれています。この島の歴史は長く、江戸時代後期に石炭が発見されたことから、明治時代に入り本格的な採掘が始まりました。
石炭産業の中心地として栄えた時代
明治23年に三菱が島と炭鉱を購入して以降、端島は日本屈指の炭鉱の町として発展しました。最盛期には約5,000人もの人々が暮らす世界一の人口密度を誇る炭鉱都市となり、東京の9倍もの人口が集まっていたそうです。高層アパートが立ち並び、電化製品の普及も早かったと言われています。
当時の島民の生活は、最近の写真集で明らかになりつつありますが、決して無機質な環境ではなく、カラフルで活気に満ちていたと伝えられています。
無人島化と世界遺産登録
しかし、1960年代に入りエネルギー源が石炭から石油へと移行したことで、島の石炭採掘業は衰退の一途を辿ります。そして1974年、炭鉱は閉山となり、わずか3カ月後には完全に無人島と化してしまいました。
その後、長らく廃墟と化した島でしたが、2015年に「明治日本の産業革命遺産」の一部として、ユネスコの世界文化遺産に登録されました。現在は、かつての炭鉱の町の面影を残す島として、観光の目玉となっています。
端島の魅力
端島は、その特異な歴史ゆえに、世界中から注目を集める魅力的な場所となっています。
廃墟の街並み
島内に残る廃墟の建物群は、まるで時間が止まったかのように、当時の面影を色濃く残しています。コンクリートに覆われた無機質な街並みは、何とも言えない雰囲気を醸し出しており、さまざまな映画やドラマの撮影地としても使われてきました。
主な作品 | 撮影場所としての端島 |
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ジェームズ・ボンド映画「スカイフォール」 | 邪悪な組織の拠点 |
実写版「進撃の巨人」 | 壁外の世界 |
上陸ツアーと展望台
現在、長崎市内から出発する有料のクルーズツアーに参加することで、端島に上陸し、一部の島内を見学することができます。また、島の横には展望台もあり、上空から島全体を眺めることも可能です。
島内には当時の生活を偲ばせるさまざまな設備が残されており、かつての炭鉱島の様子を感じ取ることができるでしょう。
ドラマ「海に眠るダイヤモンド」
2024年10月期に放送予定の新ドラマ「海に眠るダイヤモンド」は、この端島を舞台に、当時の島民たちの生活を描いたヒューマンラブエンターテインメントです。
キャスト・スタッフ
- 主演:神木隆之介
- 脚本:野木亜紀子
演出:塚原あゆ子
主演の神木隆之介さんをはじめ、実力派の俳優陣が集結しています。
ストーリー
ドラマでは、昭和の高度経済成長期に石炭の町として栄えた端島と、現代の東京を行き来する物語が描かれます。当時の島民たちの生活や愛と絆といった人間ドラマが緻密に描かれる予定です。
撮影に際しては、実際の島だけでなく、群馬県や兵庫県、埼玉県などのロケ地で島の街並みが再現されたそうです。CGなども駆使し、リアルな当時の島の様子が再現されるはずです。
まとめ
長崎市の端島は、その輝かしい歴史と廃墟となった現在の姿が対照的に魅力的な場所です。2015年の世界文化遺産登録を機に、より多くの人々の目に留まるようになりました。
そして、この秋、島を舞台にした話題のドラマ「海に眠るダイヤモンド」が放送されることで、島の魅力がさらに広く知られることでしょう。過去と現在を行き来する物語は、島の持つ特異な雰囲気を最大限に活かしたものになりそうです。ドラマを通して、多くの人に端島の歴史と魅力が伝わることを期待したいと思います。