日々のこと

スマホ広告で“同じ人ばかり出てくる”のはなぜ?気になる理由をやさしく解説!

まりん
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スマホを見ていると、あらゆる場所に広告が出てきますよね。
たとえば、ニュースアプリやYouTubeの合間、インスタやX(旧Twitter)などのSNSのタイムライン、ゲームアプリの途中にも。

最近ではその広告の中に、「またこのモデルさん!?」と感じるほど、同じ顔ぶれの女性や男性が繰り返し登場しているのに気づいた方も多いのではないでしょうか?

しかもそのモデルさん、まったく別の会社や商品、しかも同業他社の広告にまで出ていることもしばしば。
「この人って何者?」「どうしていろんな会社に出られるの?」「広告に同じ人が出すぎじゃない?」
──そんな疑問を持ったあなたは、きっと広告の裏側に興味を持ち始めた証拠です。

この記事では、スマホ広告に同じモデルがたくさん出てくる理由を、広告代理店の視点からわかりやすく解説します!
広告業界の“へぇ〜”がいっぱい詰まった内容なので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

なぜスマホ広告には同じモデルばかり出てくるの?【結論:使いやすくて人気だから】

まず結論から言うと、「スマホ広告に同じモデルが出すぎる理由」は、コスパ・使いやすさ・戦略が絡んでいるからです。

企業がネット広告を出すとき、テレビCMのように専属契約を結んで高額ギャラを支払う……なんてケースは少数派です。
多くの企業は、「素材モデル」や「ストックフォトモデル」と呼ばれる方々を広告に起用しています。

これは、モデルさんが撮影会社などと契約し、事前に撮りためられた広告用写真を「広告素材サイト」などで販売・提供するというスタイル。
広告主はその中から気に入ったものを選び、使用料を払って自社広告に使うのです。

つまり、

「同じモデルの写真を、複数の企業が購入して使っている」

という現象が起きるんですね。

そのため、結果としてスマホに同じモデルさんの広告が何度も表示されることになるのです。

同じモデルが同業他社の広告にまで出てくるのはなぜ?

もっと不思議に思うのは、「脱毛サロンの広告に出ていた人が、別の格安脱毛サービスの広告にも出てる…」といった現象。
これ、消費者の目からすると「あれ、この人、前と違う会社の広告に出てない?」と混乱しますよね。

実はこれも、先ほどの「広告素材の共有」が原因です。

  • モデルさんの写真や動画素材が販売されている
  • その素材を複数の企業が購入・使用している
  • 業種が似ていると、見た目の印象が被りやすくなる

という流れで、結果的に“同業他社”の広告に同じモデルさんが登場してしまうわけです。

もちろん、一部の企業では専属契約を結ぶこともありますが、ネット広告においては“専属”より“自由に使える”素材が圧倒的に主流。
スピード感とコストパフォーマンスを重視するネット広告の世界では、「誰でも使えるモデル素材」は企業にとって非常に魅力的なのです。

スマホに同じモデルの広告ばかり表示される理由【ターゲティング広告の仕組み】

もう一つの理由が、「ターゲティング広告」という仕組みによるものです。

これは、ユーザーの検索履歴や閲覧ページ、年齢層・地域などの情報をもとに、「この人にはこの広告が響きそうだ」とAIが判断して配信される広告のこと。

たとえば最近、あなたが「ホワイトニング」「格安SIM」「家庭教師」などを調べていたとしましょう。
すると、そのジャンルの広告が集中的にあなたのスマホに表示されるようになります。

このとき、同じジャンルの広告で複数の会社が同じモデルさんを使っていたら……?
当然、画面のあちこちにそのモデルさんの顔が登場するというわけです。

つまり、広告モデルがたくさん出ているというよりは、「あなたに向けて、よく似た広告が繰り返し表示されている」というのが実態なんです。

広告に出すぎなモデルさんは「売れっ子」!?選ばれる3つの理由

ではなぜ、特定のモデルさんばかりが選ばれるのでしょうか?
その理由を3つにまとめてみました。

① 清潔感や信頼感があって使いやすい

広告で大事なのは第一印象。万人に好まれやすく、親しみやすい顔立ちのモデルさんは、どんな業種にもマッチしやすいのです。

② プロのモデルで素材の質が高い

広告用の写真や動画は、ただ美しいだけではダメ。構図、照明、表情のバリエーション、背景との調和──すべてを考えた素材が求められます。そうしたクオリティの高い素材を提供できるモデルさんは、企業側から重宝されるのです。

③ 権利がクリアで使いやすい

モデル素材に関して、著作権や肖像権の問題が発生しないよう、しっかりと契約されているものが選ばれます。信頼のおける事務所に所属していたり、ストックフォトサイトを通じて管理されていると、企業も安心して使えるのです。

ストックフォト市場の拡大とスマホ広告の進化

スマホ広告に同じモデルさんがたびたび登場する背景には、先にも述べたストックフォト市場の拡大という大きなトレンドがあります。

ここ数年、企業のマーケティング活動がデジタルにシフトしたことで、「手軽に使える写真や動画素材」の需要が爆発的に伸びています。
SNSやYouTubeなど、多くのメディアで広告を出す必要がある今、いちいち撮影していたのでは間に合わない。
そんな背景から、既存の素材を購入して使う「ストックフォト」の活用が急速に広がっているのです。

世界的には以下のようなストックフォトサービスが有名です。

  • Shutterstock(シャッターストック)
     多言語対応&豊富な写真や動画素材で、グローバル企業も多く利用
  • iStock(アイストック)
     Getty Images系列で高品質。広告向け素材が豊富
  • PIXTA(ピクスタ)
     日本発のストックフォトサイト。日本人モデル素材が充実
  • Adobe Stock(アドビストック)
     PhotoshopなどAdobe製品と連携しやすく、プロも多用
  • amanaimages(アマナイメージズ)
     日本の老舗素材サイトで、ハイクオリティな商用素材を扱う

これらのサービスでは、1回購入すれば複数の媒体で使える「ロイヤリティフリー」の素材が主流。
つまり、“同じ写真”を複数の企業が合法的に使うことができるのです。

モデル本人にとってのメリットとデメリットとは?

では、このように同じモデルさんが何度も広告に使われることについて、モデル本人にはどんな影響があるのでしょうか?

モデル側のメリット

  • 一度の撮影で継続的な収入になる
     素材が売れるたびに報酬が発生する場合もあり、ストックフォトは“資産型”の仕事とも言えます。
  • テレビや雑誌に出るより広く露出される可能性がある
     知らない間に全国のスマホ画面に自分の顔が出ている!という体験は、なかなか得がたいもの。
  • 広告業界での実績になる
     素材をきっかけに企業案件や指名撮影につながるケースも増えており、モデル活動の幅を広げられます。

モデル側のデメリット

  • どの企業の広告に使われるか、自分では選べないことが多い
     ときには、自分のイメージと合わない商品やサービスの広告に使われてしまうことも。
  • 「あちこち出すぎている」という印象がつくこともある
     広告ごとにメイクや衣装を変えられないため、似たような雰囲気の広告が大量に出ると、“使い回し感”が出てしまうリスクがあります。
  • SNSなどで誤解されることもある
     「この人、この会社の社員なの?」「○○の回し者?」など、無関係な企業と誤って結びつけられてしまうことも。

そのため、モデル事務所やカメラマンの中には、「掲載先に制限をつける契約」を交わしたり、「使用期限を定める」ようにして、モデルのブランド価値を守る工夫をしているところも増えてきました。

今後は“使い回されない広告モデル”の時代に?

ここまでご紹介してきたように、同じモデルさんがスマホ広告に多く登場するのは、広告業界における合理性とスピード感を重視した結果です。

しかし最近では、「見たことのあるモデルばかりでは飽きる」「リアリティがない」といった声も増えてきており、企業側でも次のようなトレンドが生まれています。

  • 社員やユーザーの写真を使う「リアル広告」
  • 地域密着型のタレントやインフルエンサーを起用
  • AIによる広告用“オリジナル人物生成”の活用

とくに、AIモデルや生成AIによる広告素材の活用は急激に進んでおり、近い将来「この人、実在しないけど広告専用の顔」というケースも一般化するかもしれません。

最後に|広告に出すぎる“あの人”の裏にあるストーリーを知ろう

私たちのスマホに映し出される広告。
そこに毎日のように登場する“あのモデルさん”には、便利さ・速さ・コスパ・戦略といった、広告業界の最前線の事情がつまっていたんですね。

でも、ただの「見飽きたな…」で終わらせるのではなく、

「この人、いろんな広告に使われるってことは、それだけ安心感があるってことかも」
「モデルの仕事もこうやって変化してるんだな」

──そんな風に、ちょっと視点を変えて見てもらえると嬉しいです。

でも見すぎると逆効果?広告の信頼性にも影響が…

ただし、同じモデルさんが出すぎると、「本当にこの人はこの会社の商品を使ってるの?」と、かえって信ぴょう性を下げてしまうリスクもあります。

特に医療系や金融系など、信頼感が何より大事な業界では、「モデル=ブランドの顔」という一貫性が求められるようになっています。

そのため、最近では以下のような対策も取られています。

  • オリジナルでモデルを起用し、自社だけの撮影素材を使う
  • インフルエンサーやタレントをアンバサダーに起用する
  • ローカルタレントや社員をモデルにして“リアル感”を出す

広告にリアルさや信頼を求める時代では、“モデル選び”もどんどん進化しているんですね。

まとめ|スマホ広告で同じ人が出すぎるのには、きちんと理由がある!

今回は、「スマホ広告で同じモデルさんばかり見かける理由」について解説しました。

その背景には…

  • ストックフォトや素材モデルの仕組み
  • ターゲティング広告の表示アルゴリズム
  • モデルの信頼感・使いやすさ・素材の質

といった、広告業界ならではの事情があります。

「あの人、また出てる!」とモヤモヤしていた疑問が、少しでもスッキリしたら嬉しいです。
スマホ広告の世界は奥が深く、知れば知るほど面白いもの。今後も、身近な“広告のなぜ?”を解説していきますね!

スマホ広告は、日々進化する“街の風景”のようなものなのかな。

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日常生活、お気に入りのものや暮らしの工夫などを紹介するライフスタイルブログです。日々の小さな喜びや発見を共有し、読者の皆さんと一緒に成長していけたらと思います。よろしくお願いいたします。

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