移住 “思ったのと違う”とならないために
行ってみたらこんなはずではなかったのにとならないために、自分がどんな生活をした
いのか書き出してみたらいいですね。
そうすると移住する目的や暮らし方がはっきり見えてきます。
あなたが移住に求めることは?
都会から離れて自然を満喫して暮らしたいとか趣味に没頭できる環境で暮らしたい、野菜づくりをしたい。
漁業や林業をしたい。自分でカフェやペンションを始めたいなど今までと違った仕事をしたい方もいらっしゃいます。
したいものによって準備の仕方も大きく変わってきます。
突然移り住むより徐々に慣れながら、滞在の期間を延ばしつつ最終的に移住という形がいいのではないのかなと思うのですが、仕事の都合もありますので難しいところでもあります。
二地域居住をするときには行ったり来たりの移動の時間をよく考えましょう。時間がかかるところは体力的に負担になりますので、よく考えて選ぶようにしましょう。
少なくとも何度かお試し移住を体験されることをお勧めします。
気候や自然災害など移住先の情報を収集する
夫が「長崎は災害が少ないから」とよく言っていたのですが、はっきり言って自然災害がない地域などありません。地域によっては台風がよく通る、雨が多いなどリスクもそれぞれです。
長崎もかつて大水害の被害に遭ったり、台風で街中の屋根が青シートだらけになったこともあったと聞きました。どこにいても絶対安心ということはありません。
九州は気候が温暖だから暮らしやすいのではと思っていませんか?
九州も標高が高い地域は結構な積雪がある場合もあります。
北国では雪がかなり降りますので、自分に冬の適性があるかどうか、事前に試してみるのがいいのではないかと思います。
行ってみたら慣れない寒さと雪下ろしが大変で、足腰が大丈夫だろうかと心配になったという方もいました。
勝手なイメージで決めず、気になる地域についてはインターネットで気候などの情報をしっかり確認しましょう。各自治体に問い合わせるのもお勧めです。
もちろん実際に行くのが一番のお勧めです。
事前の情報収集は欠かせませんよ。
希望の仕事が見つかる?
とりあえず移住して、地域に慣れ、落ち着いてから仕事を探そうと思っていませんか?
「すぐに見つかるさ」と楽観的に考えていたらなかなか見つからず、生活がたいへんだったという声も耳にします。
たくさん仕事がある都会と比べると地方には希望の仕事が少ないかもしれません。
また職種に偏りがあるかもしれません。
事前にどんな仕事があるのか、あらかじめ調べておきましょう。
移住前に仕事が決まっていればいいのですが、移住してから仕事を探す方は十分な生活費の準備が必要になります。
郷に入っては郷に従えの気持ちで
都会の感覚で話をすると、地域の方が困惑するかもしれません。
移住の先輩のAさんは移住当初、近所の方に着ている服や持ち物がすてきだと言われ、「これは銀座の〇〇で買ったの」とか、「この辺に〇〇(都会にあるけど地方にはまだないお店)はないの?あそこのはおいしいのよね」などと言って引かれてしまい、しばらく話してもらえなかったと苦笑していました。
それまでのライフスタイルを捨てる必要も考えを変える必要もないと思いますが、ここはこれまでの街とは違います。
その街にはその街ならではのやり方があります。
いつまでも以前の居住地にいる感覚で発言をしているとなかなか馴染めませんし、理解もしてもらえません。
「前いたところはね」と繰り返していると、「前いたところがそんなに良かったのなら、ここに来なければよかったのに」と思われかねません。
お世話になりますという気持ちで、まずは地域の方のアドバイスに耳を傾け、環境に慣れるようにしましょう。
移住したその日からここは私の街になるのです。
移住とは、ただ住む場所が変わるということだけではありません。住む場所が変わると生活のスタイルも地域の特性も違ってきます。これまでと環境が変わるため、それなりの心構えや準備が必要となります。