パリ五輪(3)日本バレーボールの星たち パリオリンピック出場へ奮闘
パリオリンピックのバレーボール競技は7月27日(土)〜8月11日(日)にパリ15区のパリ南アリーナで実施されます。
バレーボールは日本で人気のあるスポーツです。
今回は、パリオリンピックに選ばれた日本代表選手たちやバレーボール界の変化について、詳しく紹介したいと思います。
日本のバレーボールを支える選手たちの活躍に注目しながら、バレーボール人気の裏側を探っていきましょう。
パリ五輪出場内定選手は以下のとおりです。
選手名 | 所属 | 選手名 | 所属 |
深津 旭弘 | 東京GB | 岩崎 こよみ | 埼玉上尾 |
関田 誠大 | 埼玉上尾メディックス | 関 菜々巳 | コネリアーノ(イタリア) |
西田 有志 | 大阪プルテオン | 井上 愛里沙 | 姫路 |
宮浦 健人 | ジェイテクト | 古賀 紗理那 | NEC |
大塚 達宣 | ミラノ | 林 琴菜 | JT |
髙橋 藍 | サントリー | 石川 真佑 | ノヴァーラ(イタリア) |
石川 祐希 | ペルージャ | 和田 由紀子 | 日本バレーボール協会 |
甲斐 優斗 | 専大 | 宮部 藍梨 | 姫路 |
小野寺 太志 | サントリー | 山田 二千華 | NEC |
山内 晶大 | 大阪プルテオン | 荒木 彩花 | 久光 |
高橋 健太郎 | ジェイテクト | 小島 満菜美 | NEC |
山本 智大 | 大阪プルテオン | 福留 慧美 | デンソー |
富田 将馬 ※リザーブ | 大阪プルテオン | 山岸 あかね ※リザーブ | 埼玉上尾 |
1. パリオリンピック出場を決めた男子バレーボール代表
男子日本代表は五輪予選で強豪国を破り、16年ぶりに自力でオリンピック出場を決めました。一時男子バレーはオリンピックへの出場を逃すなど低迷していた時期もありましたが、指導実績が豊富なフィリップ・ブラン監督の指導の下で強化をしたことや石川祐希選手や髙橋藍選手など多くの選手が海外リーグで経験を積み、技術を磨いたにあると言われています。
それに加え、ミドルブロッカーの得点、高速バックアタックなど元々日本が持つ長所をさらに磨き、ネーションズリーグでも見せたネットに背を向けて打ち込む背面スパイク、打つと見せかけてトスを上げるフェイクセットなど相手の意表を突くプレーも多く見られるようになりました。
ネーションズリーグでもそうなのですが、この魅せるプレーで海外のファンをがっちりつかみ、日本以上に熱心なファンの声援に驚くことも多くなりました。
昨年のネーションズリーグではイタリアを破って3位、主要な国際大会では46年ぶりにメダルを獲得しています。
今年は決勝でフランスに3-1で破れてしまいましたが、昨年の銅メダルからひとつメダルの色を上げて銀メダルを獲得しました。
オリンピックではミュンヘン大会以来52年ぶりの金メダルを目指して、準備が進められているようです。彼らの一丸となった姿勢に、多くのバレーボールファンが期待を寄せています。
2.パリオリンピック出場を決めた女子バレーボール代表
ネーションズリーグの決勝が6月23日(日)にバンコク(タイ)で行われ、世界ランキング6位の日本代表チームは、同1位のイタリアと対戦し、セットカウント1-3で敗戦。準優勝で大会を終えました。国際バレーボール連盟主催国際大会でのメダル獲得は2014年「ワールドグランプリ」以来10年ぶりになります。
6月13日までのネーションズリーグの試合に基づきFIVB世界ランキングのポイントの計算を行った結果、日本は2試合をまだ残しているものの、それらの勝敗に関わらずオリンピック出場の条件を満たしていることが確実になったことが判明し、オリンピック出場が決定しました。
これによって、女子日本代表はアテネから6大会連続のオリンピック出場となります。
3. バレーボール熱狂の裏側 ~東京五輪開催決定がもたらした変化
バレーボール男子は長い間低迷していましたが、2013年に東京五輪の開催が決定し、その後の強化策などにより復活を果たしました。バレーボール界には、東京五輪開催の決定がもたらした様々な変化があります。
1. 南部正司さん、ブランさん、監督就任と国内合宿から海外遠征への移行
バレーボール男子の復活には、南部正司さんの監督就任が大きな役割を果たしました。彼のもとで、代表活動の軸足が国内合宿から海外遠征へと移されました。この変化により、選手たちは海外の強豪との対戦やトレーニングを積むことができ、より高いレベルでの競技力向上を図ることができました。
また、その後の指導実績が豊富なフィリップ・ブラン監督の指導の下で長い期間をかけて強化をしたことにあると言われています。
2. 国民的な選手の活躍による知名度向上
石川祐希選手や髙橋藍選手、石川真祐選手や古賀紗理那選手など、国民的な選手の活躍によってバレーボールの知名度は飛躍的に向上しました。彼らの存在は、バレーボールが身近なスポーツとして国内外で認知されるようになりました。彼女らの活躍は、多くの子供たちにとって憧れの存在となり、バレーボールへの興味を引き起こしました。
3. テレビ中継と視聴率の上昇
バレーボールの人気はテレビ中継や視聴率の上昇にも表れています。バレーボールの試合中継は、高視聴率だと言われています。これはバレーボールが国民的なスポーツであることを示すもので、バレーボールの試合を視聴することにより、多くの人々が選手たちの魅力や競技の魅力に触れ、バレーボールへの興味がさらに広がったのです。
4. 満員のアリーナと熱狂的な応援
バレーボールの試合では、満員のアリーナと熱心な応援が特徴的です。バレーボールネーションズリーグや女子の福岡ラウンドでは、アリーナは満員御礼の状態で行われました。選手たちは満杯のアリーナで試合をすることにより、応援の力に支えられ、より一層の力を発揮することができます。熱心な応援は、選手たちにとっての大きな励みとなっています。
五輪開催決定以降、バレーボール界はますます注目度が高まっています。
これらの変化は、選手たちの意欲やパフォーマンスに大きな影響を与えると思います。今後もバレーボール界の盛り上がりと進化が期待されます。
4. 男子バレーボール注目選手 ~石川祐希選手とチームを支える若手
男子バレーボール日本代表は、石川祐希選手を中心に若手選手たちが存在感を示しています。石川祐希選手は、日本バレーボール界の顔として知られ、東京五輪でもエースとしてチームを牽引しました。
彼はシーズン開幕時の会見で、パリ五輪予選で出場権を絶対に獲得することを目標に掲げています。
石川選手は、ネーションズリーグの男子大会準々決勝で26得点、準決勝で21得点の大活躍。
攻撃力に加えて守備力でも注目されています。彼はイタリアリーグでプレーし、着実に経験を積み重ねて日本を引っ張っています。
また、石川選手だけでなく、髙橋藍選手など若手選手たちもチームの支えとなっています。彼らはパリ五輪で活躍できる選手として育成され、海外での経験を積んでいます。このような取り組みにより、男子バレーボールの日本代表チームは、世界ランキングで過去最高の2位につけるまでに成長しました。
若手選手たちの中でも特に注目されるのが、高橋藍選手です。彼は攻撃力だけでなく守備力でも優れており、チームにとって重要な存在となっています。
若手選手たちは石川選手を追いかける形で海外への挑戦をしており、バレーボール男子日本代表の強化に貢献しています。
石川祐希選手や若手選手たちが活躍することで、日本男子バレーボール代表は国内外で注目を浴びる存在となっています。
彼らの活躍でパリ五輪でのメダル獲得に向けてさらなる期待が高まっています。
5. 女子バレーボール注目選手 ~古賀紗理那選手らエース級選手の活躍
女子バレーボール日本代表チームもパリオリンピックの出場権を獲得しました。
その中でも注目される選手の一人が古賀紗理那選手です。
彼女はチームのキャプテンであり、絶対的なエース選手として活躍しています。
古賀紗理那選手は、28歳で身長180cmの長身を生かしたプレースタイルが特徴です。
彼女は豪快なバックアタックを決めることで知られており、そのパワフルなプレーは観客を魅了しています。また、彼女のリーダーシップもチームにとって大きな存在であり、選手たちの士気を高める一因となっています。
さらに、古賀紗理那選手だけでなく、他のエース級選手たちも注目されています。
特にイタリア・セリエAでプレーする石川真祐選手などスピードのある攻撃と粘り強い守備が武器になっています。彼女たちの活躍は、バレーボールファンだけでなく、国民からも大きな支持を得ています。
日本女子代表チームは、これまでの試合で勇敢な戦いを繰り広げ、6大会連続でのオリンピック出場を果たしました。彼女たちのパリ五輪での活躍には、多くの期待と注目が寄せられています。
古賀紗理那選手を含む女子バレーボール代表の活躍が、バレーボール人気の高まりにも大きく貢献しています。
彼女たちが一丸となって闘う姿は、多くの人々の心を打ち、バレーボールファンを魅了しています。
6. パリ五輪出場権獲得に向けた課題と戦略
日本バレーボール代表チームには、パリオリンピックの出場権を獲得するために取り組んできたさまざまな課題と戦略があるといいます。以下にそれらを紹介します。
ワールドランキングの上昇
パリオリンピックの出場枠はワールドランキングによって決まります。日本代表チームは、これまでの試合での勝利やポイント獲得を通じて、ワールドランキングを上げることに注力してきました。特に、ネーションズリーグなどの大会での好成績がランキング向上につながりました。
海外経験が生きた
バレーボール男子代表チームは、海外でのプレー経験を積んだ選手を多く擁しています。彼らは外国のトップリーグで戦い、高いレベルの試合経験を積んできました。
この海外経験をチームの強化に生かすことで、世界の強豪国に対抗できる戦力を構築しています。
石川祐希選手の存在
石川祐希選手は、代表チームでの活躍と海外での経験を通じて、チームメンバーに貴重なアドバイスや情報を提供しています。彼の存在は、選手たちにとっての心理的な支えになっており、チームの結束を高めています。
戦術の進化と確立
フィリップ・ブラン監督は、バレーボールチームの戦術を的確に把握し、適切な指導を行っています。彼は海外の動向を把握し、戦略を立てることができるコーチとして知られています。
また、選手も日々戦術の進化に取り組んでおり、試合での技術や戦術の確立を図っています。
メンタル面の強化
バレーボール代表チームは、パリオリンピック出場権獲得へのプレッシャーや困難な状況に直面することもあります。
そのため、メンタル面の強化が重要になってきます。選手たちは、チーム一丸となって困難に立ち向かい、チャンスを掴むためのメンタルトレーニングに取り組んでいます。
以上が、日本バレーボール代表チームがパリオリンピック出場権を獲得するために取り組んできた課題と戦略です。
チームの結束と戦術の進化、ワールドランキングの上昇など、さまざまな要素が組み合わさり、チームの成果を上げることにつながっています。
引き続き、チームはパリオリンピックでの活躍に向けて取り組んでいくでしょう。
まとめ
日本バレーボール代表は、パリオリンピックに向け、準備に全力を注いでいます。
男女ともブラジルとアメリカが強いと言われ、他に男子はポーランド、女子はトルコも強豪国に挙げられています。
これまで以上にパワーアップしている男女バレーボール。パリの舞台で輝いてほしいと思います。