なんとかせんばいけん!長崎 大好きな長崎を他人事でなく自分事に

長崎の魅力と課題を考えると、やはり避けて通れないのが斜面地の問題です。
長崎の独特の地形が生み出す美しい景観や夜景は、観光客を魅了します。
しかし、そこに暮らす人々にとっては、日常生活の利便性や住み続けるための環境が大きな課題となっています。

斜面地長崎
長崎のまちは山々に囲まれ、すり鉢状の地形をしています。
駅やターミナル、官公庁、商業施設は平坦地に集まり、そこから山へ向かって家々が建ち並ぶ光景は、長崎ならではのものです。
県外から来た人は「こんな急な斜面に家を建てるなんて!」と驚くことでしょう。
実際、車が入れない地域も多く、階段を上り下りしなければならない生活は、若いうちはまだしも、高齢になると大変な負担となります。

斜面地の課題
現在、長崎では「100年に1度のまちづくり」に取り組んでいますが、斜面地の環境改善もこの流れの中で進められないものでしょうか。
特に問題となるのは以下の点です。
- 高齢者や身体障がい者の生活負担
介護サービスを受けるにも、訪問介護スタッフが階段を上り下りしなければならず、負担が大きい。 - 住み続けることへの不安
長崎の斜面地では、高齢者が住み続けるのが難しく、結果として空き家が増加。 - 人口減少と若者の転出
仕事の選択肢が少ないことに加え、住環境の不便さが若者の転出を後押ししている。
市では「斜面市街地再生事業」として、生活道路の整備や防災性の向上に取り組んでいますが、事業は長期化しており、全ての斜面地を整備するのは困難です。
そのため、
- 「車みち整備事業」 … 既存の道路を活用し、斜面地にも車が通れる道を整備。
- 「老朽危険空き家対策事業」 … 危険な空き家を除却し、跡地を公共空間として活用。
といった即効性のある施策が進められています。



斜面移送機器 長崎市ホームページより
斜面地の未来
長崎の景観は、そこに住む人がいるからこそ保たれています。人口減少が進めば、斜面地に灯りが消え、夜景も変わってしまうでしょう。
斜面地に住み続けるためには、
- 斜行エレベーターや移送機器の設置
- 空き家の利活用
- 地域住民と行政の連携
といった工夫が必要です。特に移送機器の設置は住民の生活を大きく改善する可能性がありますが、財源確保の問題などから、広範囲での導入は難しいのが現状です。
長崎にはなぜ坂が多いの?
波風の穏やかな入り込んだ地形、そして陸の間際まで水深が深いのが長崎です。
そういう地形は港に向いていると言います。
陸の間際まで水深が深いということはそこからつながる陸上も斜面、いわゆる「すり鉢状」になっています。
つまり、港町として適しているからこそ、長崎の町には坂が多いのです。

若者の転出を防ぐには
長崎市では「長崎×若者プロジェクト」を立ち上げ、若者が楽しめるまちづくりに取り組んでいます。例えば、
- 新長崎駅周辺の商業施設
- 長崎スタジアムシティの開業(2024年10月)
- アミューズメント施設やスポーツ施設の充実
といった施策が進められています。
しかし、
- 仕事の選択肢が少ない
- 家賃が高い
といった理由で、多くの若者が長崎を離れてしまいます。
企業誘致と雇用創出
「仕事がない」という理由で転出する若者が多い一方で、長崎市では企業誘致を進めています。
- IT企業の研究開発拠点の誘致
- 女性の起業支援セミナーの開催
- 市内企業の情報発信の強化
など、長崎で働きやすい環境づくりが進められています。

長崎を選ばれるまちに
「長崎には何が足りないのか?」と問うと、若者は「仕事がない」「娯楽がない」「家賃が高い」と答えます。そして、進学や就職を機に県外へ出てしまうのです。
しかし、長崎には歴史・文化・自然といった他の都市にはない魅力があります。
問題は、それを活かしたまちづくりができるかどうか。
長崎を「選ばれるまち」にするためには、
- 企業誘致や移住促進の強化
- 子育て支援の充実
- 長崎独自の景観を活かした住環境の改善
が欠かせません。
私たちにできること

まちづくりは行政だけの仕事ではありません。市民一人ひとりが長崎の未来について考え、声を上げていくことが大切です。
「なんとかせんばいけん!」
大好きな長崎を他人事ではなく、自分事として捉え、私たちの手でより良いまちをつくっていきましょう!
長崎の方は奥ゆかしく、あまり自分の意見を言わない方が多いように思います。
一方ではじめからあきらめている方も多く、「言っても実現できっこない」と考えるのを止めてしまう方もいらっしゃいます。
小さな一歩でも歩み続けていけば、必ず変えることができるのではないかと私は思いたいのです。
長崎のいろいろな問題を他人事ではなく、自分事ととらえ、毎日の生活の中で少しずつ、まず私から変わっていかないといけないのかなと思っています。
長崎、本当に好きな街です。多くの方に訪れてほしいし、住んでほしい街です。
いいところばかりでなく、こんな問題もあるよということもお伝えしたのは、それを超えるはるかにすばらしいところがたくさんあるからです。
移住を考えている方だけでなく、「どこか旅行に行きたいな」と思ったら、ぜひ長崎に。長崎はいつでも皆さんをお待ちしています。
長崎の美味しいもの、食べてみんね!



長崎の特産品といえば、皆さんは何を思い浮かべますか?
多くの方が「カステラ!」と答えるのではないでしょうか。
長崎土産の定番であり、今や国内外問わず多くの人に愛されるスイーツです。
土産店では、カステラのぬいぐるみやキーホルダーまで販売されるほどの人気ぶり。
実は、韓国でも「カステラ」は人気で、以前韓国からの観光客にプレゼントしたところ、大変喜ばれました。「カステラがいい!」と言うほど、そのしっとりフワフワの食感に魅了されたようです。
しかし、一口にカステラと言っても、お店によって味や食感が微妙に異なります。例えば、底にザラメが入っているものもあり、ザクザクとした食感が楽しめるのが特徴です。「〇〇のカステラ」と店名がついており、こだわりのある人は「Aのカステラを買ってきて!」と指定するほど。
それぞれの店で少しずつ違った魅力があるので、食べ比べてみるのも楽しいですよ。
近年では、個包装のカステラも増え、お土産としても配りやすくなりました。さらに、オリジナルイラストを入れたカステラを注文できるサービスもあり、結婚式の引き出物や記念日のプレゼントとしても人気を集めています。
魚が美味しい長崎、その名も「さしみシティ」
長崎は「魚の美味しいまち」としても知られ、新鮮な旬の魚が手に入ることから、「さしみシティ」というキャッチコピーまであるほどです。
スーパーには驚くほど安く新鮮な魚が並び、刺身だけでなく、煮魚や焼き魚といったさまざまな料理が楽しめます。さらに、すり身やかまぼこといった魚の加工品も豊富で、食卓を彩る食材が揃っています。
また、長崎ならではの「ハトシ」も外せません。エビのすり身をパンで挟んで揚げたもので、カリッとした食感とプリッとしたエビの旨味が絶妙。街中で食べ歩きをしている観光客の姿もよく見かけます。
そして、長崎の刺身醤油はとろっと濃厚で甘めの味付け。これが刺身との相性抜群なのです。一度試すと、普通の醤油では物足りなくなるかもしれません。

高級珍味「からすみ」と贅沢な「出島ばらいろ」
長崎名物の一つに「からすみ」があります。ボラの卵巣を塩漬けし、干したもので、日本三大珍味のひとつに数えられる高級食材です。酒の肴としても最高ですが、やはり高価なため、私はまだ口にしたことがありません(笑)。
一方、長崎の和牛「出島ばらいろ」も絶品です。
名前の通り、美しいばら色の霜降り肉で、専門店で購入することができます。
少々お値段は張りますが、一度食べるとその美味しさに感動すること間違いなし。



みずみずしく甘い「びわ」
長崎の農産物といえば「びわ」です。2月下旬頃からハウスびわが出回り、5月頃には露地びわが旬を迎えます。なかでも「なつだより」という品種が人気で、甘くてみずみずしい果実が絶品!この時期しか味わえない特別な果物として、多くの人に愛されています。
長崎の食べ歩きグルメ
観光客に大人気の食べ歩きグルメといえば「角煮まんじゅう」。
ふわふわの蒸しパンに、トロトロの豚の角煮を挟んだ長崎名物で、一口かじれば口の中に甘辛い角煮の旨味が広がります。中華料理のコースにも登場する一品ですが、街中で気軽に食べられるのも嬉しいポイント。食べ歩きの際には、角煮を落とさないように注意してくださいね!
ちゃんぽん、皿うどん、トルコライス…長崎グルメが勢揃い!
長崎グルメといえば、やはり「ちゃんぽん」と「皿うどん」。
ちゃんぽんは、中国からの留学生のために、安くて栄養が取れる料理として誕生したと言われています。豚肉、海鮮、野菜がたっぷり入ったボリューム満点の一杯は、まさに栄養の宝庫!
一方、皿うどんはパリパリの揚げ麺に、たっぷりのあんかけがかかったもの。細麺と太麺があり、好みによって選べます。皿うどんにはソースをかける人も多く、昔は出前を頼むと、栄養ドリンクの茶色い瓶に入ったソースが一緒に届けられていたとか。
どちらもスーパーで手軽に購入でき、自宅で楽しめるのも魅力の一つです。


また、長崎には「トルコライス」というユニークな洋食メニューもあります。ピラフにトンカツ、ナポリタンがワンプレートにのったボリューミーな料理で、大人のお子様ランチとも言われています。お店によってアレンジが異なるので、食べ比べてみるのも面白いですよ。
行列必至の茶碗蒸し「吉宗」
長崎でお昼時に行列ができるお店といえば「吉宗(よっそう)」。
ここの名物は、丼ぶりサイズの茶碗蒸しと蒸し寿司のセット。たっぷりの具材が入った茶碗蒸しは、ふるふるの食感がたまりません。四季折々の食材を使った蒸し寿司と一緒にいただくと、長崎の食文化を存分に堪能できます。
長崎の味を楽しんで!
長崎には、ここでしか味わえない特産品がたくさんあります。甘くてしっとりしたカステラ、新鮮な魚介類、ジューシーな和牛、みずみずしいびわ、そして名物料理の数々。どれも一度食べたら忘れられない味ばかりです。
長崎に来たら、ぜひいろいろなグルメを楽しんでいってくださいね!